独学の方や三線初心者の方は、まずは工工四の読み方を覚えましょう。
三線の譜面は工工四(くんくんしー)と呼びます。漢字で書かれています。まずはそれぞれの読み方と場所を覚えましょう。
これがひと通り読めるようになれば、工工四(譜面)を見ながらならなんでも弾けるようになります。
※大きい画像へのリンク&印刷用PDFが記事下部にあります。
目次
「左手が押さえるべき位置」のことを、勘所とかツボとか呼びます。
画像では11個の勘所を紹介していますが、実はこれで全部ではなく、もっと高い音もあります。ですが、初めて三線を弾くかたなら、これだけ覚えておけば楽しめると思います。残りは上達につれて、追々覚えていきましょう。
工工四(くんくんしー)のしくみ
工工四は、五線譜の音符(♪)のように実際の音の高さを表すのではなくて、左手でどこを押さえて、どこを弾くかを指示しているのです。
例えば「五」だったら、このようです。
- 左手は3弦(女弦)の人差し指の位置を押さえる
- 右手はバチで3弦を鳴らす
つまり、漢字を見たら→それはどこを押さえる指示か?と理解するのが近道です。
- 乙 = 人差し指の1弦(男弦)
- 中 = 中指の2弦(中弦)
- 工 = 何も押さえずに3弦(女弦)を弾く
こんなふうに覚えていくと、工工四の読み方の理解もスムーズにできるでしょう。
「人差し指といったって、どのへん押さえるの?」という話ですが、天の下のくびれた部分に左手の親指を添え、人差し指を自然に曲げたあたりがだいたいその位置です。
中指も同様です。小指は少し遠めです。手の大きさが個々人で違いますので言葉で説明するのは難しいのですが、初めのうちは練習しながら「この音で大丈夫かな?」と、注意を払っていてください。そのうち合うようになります。
それでもなかなか押さえる場所が合わない、覚えられない、という方のために、工工四シールというものが販売されています(後で紹介します)。
でも…初心者のあいだだけね!
唄口から勘所までの距離
勘所は実は距離がおおよそ決まっていて、唄口からの距離で表すと、だいたい次のようになります(唄口とは、糸巻き[カラクイ]のそばにある、弦を受ける白いパーツのことです)。
- 人差し指のグループ…約6.4cm
- 中指のグループ…約12.2cm
- 小指のグループ…約15.0cm
この距離を参考に、竿の上側に小さな丸いステッカーを貼って目印にしておくこともできます。
工工四シールは初心者のあいだだけ!
なかなか手元が覚えられない…という方のために、「工工四シール」というものが売られています(ポジションシール、勘所シールなどとも呼ばれています)。
これは、合、四、工…などがあらかじめ印刷されたシールで、三線の棹に貼っておくと目で勘所がわかるというものです。慣れるまではこうしたものを利用するのも良いでしょう。
ただし、これはあくまでも慣れるまでの補助用です。三線を弾くときに、いつも手元をじっと見ながら弾いていたのでは、その先の上達も難しいです。手元を見なくても弾けるのが、三線初心者の第一の目標と思ってください。
毎日三線を練習する方なら、個人差はありますが3週間くらいで見なくても弾けるようになるでしょう。