三線まめ知識

沖縄三線と日本の三味線との関係について。三線は三味線の先祖だといわれています

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中国から伝わって沖縄で発展した三線ですが、じつは三線が本土に伝わって三味線のルーツになったといわれています。三味線よりも三線のほうが先祖だというのです。

三線の歴史…中国→沖縄→日本

琉球国は14世紀頃から中国と外交上の契約関係にありました。その頃に中国との交易から三線は沖縄へともたらされたとされていますが、時代が降ると日本との関係が強まり、その結果、三線は16世紀頃までに大阪に持ち込まれたといいます。

しかし日本ではヘビ皮が手に入りませんから、本州でも手に入る素材、犬・猫・牛などの皮で作り直したのが三味線のもとであるという説が有力です。

三味線には琵琶の影響が?

三線の本土での最初の弾き手は琵琶法師で、三味線への変化の手を加えたのも琵琶法師たちであると思われます。

たとえば、琵琶の影響がもっとも感じられる点は、弦を弾くバチです。三味線は平たいバチで弾きますが、これは琵琶と同じ形です。本来なら三線のバチは円錐形の立体的な爪です。

日本では手に入りにくかった、三線の素材

ちなみに三線はヘビ皮以外にも、かつて日本では手に入りにくかった素材が使われています。

三線のバチの素材は水牛の角で、これもヘビ皮同様に東南アジアの原産です。また、高級な三線の竿の素材にする黒檀の木も熱帯の植物です。交通網が発達した今ならば東南アジアから日本へ直接素材を仕入れることも十分に可能ですが、当時は相当に困難だったことでしょう。

三味線と三線、祖先関係にあるというわりにはあまり似ていないと感じる人もいるかもしれませんが、それは日本で手に入らない素材を大胆に置き換えたから、と考えることもできるかもしれません。

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